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DATE: CATEGORY: お嫁本編
 こんばんは、すいもうです。
 昨日は唐突に休んで申し訳ないです。
 でもって今日は遅くなってしまったぜ←汗
 なわけで早速Upです。
 では、お黄泉ください。


 異彩は、なにを見るのか~揺れる心~ 三百二十一話「想う人」

 ヴィヴィオさんが帰られてしまった。
 それまでと同じようにひとりっきりになった。それだけなのに、不思議と胸が温かかった。それまでと同じはずなのに。昨日までとなにも変わっていないはずなのに、不思議と胸のなかが温かかった。
 不思議だ。あの人の笑顔を見ただけで、あの人と一緒にいるだけで、私はこんなにも救われてしまう。安い女だと自分でも思う。
 思うけれど、それが私の在り方なのだから、もうどうしようもない。あの人と出会ってしまったのが運の尽きなのかもしれない。
 私はこれからもきっとあの人に翻弄されていくんだろう。そんな自分をありありと思い浮かべることができる。
 ああ、私は完全にあの人に落とされてしまっているんだ。わかりきっていることだったけれど、こうして改めてそれがわかるとなんとも言えない気分になる。
 でもそれは決して嫌なものじゃない。
 こうして昨日と同じ病室にいるというのに、胸の中に虚無感は広がらない。ただ希望だけが私の胸にはある。
「……本当に単純な女ですね、私は」
 あの人に会えなかった日々は私の心を絶望に染めつくすには十分すぎる時間だった。
 でもその時間は終わりを告げた。いまの私の心にあるのは希望だけ。あの人と一緒に歩んでいく希望だけが子の胸にある。
 いや、希望だけじゃないか。産んであげることができなかったあの子のことも、この胸の中にはある。いつかこの子の代りとなる子供を私は産むことができるのだろうか?
 子宮を摘出したわけではないので、子供を産むことはできる。けれど子供を作ろうと思えるかどうかはわからない。
 また流産してしまうかもしれない。そんな不安があった。そしてその不安を拭い去ることはまだできない。こればかりはお母さまにも相談できない。なにせお母さまも同じ悩みを抱いておられるだろうから。
 でも逆に言えば、私とお母さまは同じ悩みを持っているということだ。そして私がお母さまよりも速く立ち直ることができれば、お母さまを支えることができるということだ。
 実際にできるかはわからない。けれどいつまでも悩んでいるわけにもいかない。だからと言って忘れることはしたくない。産んであげられなかったことは本当のことだ。だから忘れる気はない。忘れるつもりはない。あの子のことはこの胸の内に秘めていよう。そしていつかはヴィヴィオさんにも話そう。きっとまだあの人はあの子のことを知らないはずだから。
「いまはまだ言えない。でもいつかはあなたのことも伝えるからね」
 お腹を撫でてももう鼓動は聞こえない。でもたしかにここにいたんだ。その命を私は忘れない。忘れないために私は、いまと戦おう。それがあの人とともに歩むためにまずすることだと思うから。
「お母さん、頑張るからね」
 いなくなってしまったあの子を想いながら、私はヴィヴィオさんと歩む明日のために戦い続けることを決意した……。
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テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

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