FC2ブログ
blogram投票ボタン

FC2投票


ついった


ブログラム

 

訪問者数

累計
+53000Hit

最近の記事


最近のコメント


最近のトラックバック


カレンダー

06 | 2019/07 | 08
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

月別アーカイブ


カテゴリー


DATE: CATEGORY:スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
DATE: CATEGORY: お嫁本編
 こんばんは、すいもうです。
 さて、どうにか今日も無事に更新できました。
 まだ当分は続けられそうかな?
 さて、今回はひゃるとさんです。
 贖罪を探すってところです。
 では、お黄泉ください。


 異彩は、なにを見るのか~揺れる心~ 三百十四話「贖罪の方法 その二」

 死のうと思っていた。
 死ぬことがただひとつの贖罪だと思っていた。そう、思っていたのにあなたは私にまだ生きろと言うんですね。それがどんなに私にとって苦しみであるのかも理解もせずに。
 本当にあなたは残酷な人です。
 残酷で、そしてとても優しい人。そんなあなただからこそ、私はあなたを愛している。あなたとの子を宿して本当に幸せだった。
 でもその幸せを私はみずからの手で摘み取ってしまった。あなたの笑顔が見たかったのに。その笑顔をみることができなくなってしまった。なによりも生まれるはずだったあの子の命をこの手で奪ってしまったことが許せなかった。私自身のことだからこそ、余計に許すことができなかった。
 だからこそ死のうと思った。死んでお詫びをしたかった。ヴィヴィオさんと死んでしまったあの子に。そうする以外に贖罪できる方法が私には思いつかなかった。
 でもあなたは私を死なせてくれない。それどころか唇を奪いさえした。
 久しぶりのキスは、どこか悲しかった。いままではキスをされると嬉しかった。胸の奥が温かくなった。でもいまはキスをされても悲しみだけが胸に募る。
 愛していないわけじゃない。愛している。いまもなお私はあなたを愛している。それでも、それでもこの胸の痛みと悲しみだけは消えてなくなってくれない。
 ああ、どうして私はあなたに出会ってしまったのだろうか。出会わなければ私はこんなにも苦しむことはなかった。苦しむことはなにもなかったはずだったのに。
「生きて、アインハルト」
 生きていたくない。そう思う私にあなたは言う。ああ、本当にあなたはひどい人だ。ひどくて残酷で、そして誰よりも私なんかを愛してくれる人。私なんか愛される価値もない女なのに。あなたに愛されてはいけない女だというのに。それでもあなたは私を愛してくれる。私に生きろと言ってくれる。それがどんなに残酷な言葉であるのかを理解もせずに。いや理解してはいるんだと思う。
 理解したうえであなたは言っている。生きろと。生きてどうするの? 生きたところであの子が産まれてくるわけじゃないのに。それでも私はまだ生きていなければならないの? 生きろとあなたは言うの? 死ななければ贖罪にはならないのに。贖罪をせずに生きろとあなたは言うのだろうか?
「生きたところでなんになるの? 私は生きたって仕方がないのに。生きていたってなんの償いもできないのに」
「それでも私は生きてほしい。生きて隣を歩いてほしいんだ」
 やっぱりあなたは残酷だ。残酷でとても優しい人だ。そんなあなたを誰よりも愛している私はたぶん一番救いようがない。誰よりも救いようがないんだ……。
スポンサーサイト

テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)



copyright © 流るる、雲。 all rights reserved.Powered by FC2ブログ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。