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DATE: CATEGORY: お嫁本編
 こんばんは、すいもうです。
 昨日は一日ゴロゴロしていたんですが、異様に暇でした。
 お休みの日にゴロゴロしているのとはなんか違いますね。
 ん~。仕事早めに見つけないとな。
 まぁ、それはさておき。
 今回は、フェイトさんですね。
 ある意味締めですね。
 どういうことなのかは、追記にて。
 では、お黄泉ください。


 異彩は、なにを見るのか~揺れる心~ 九十六話「若さ」

 甘酸っぱい。
 実に甘酸っぱい。そんな空気が、ソファー周辺から漂ってきていた。イチゴに練乳をかける程度のものではなく、ショートケーキのうえから、大量の練乳と砂糖をぶっかけたくらいに甘酸っぱい。
 よくアリサが、あんたらのやりとりを見ていると、ブラックコーヒーを大量に飲みたくなるのよね、と言っていたが、そう思う気持ちがわかるくらいに、ヴィヴィオとアインハルトのやりとりは実にストロベリーである。ストロベりすぎていて、口から砂糖を吐きたくなるくらいには。
 昔は自分となのはもあんな感じだったんだなぁと思うと、当時の自分たちの行いがどれほどのものなのかを、いまさらながらに痛感した気分だった。もっとも痛感したところで、本当にいまさらすぎるとは思うが。特にアリサからは、いまさらすぎるから、と呆れられるのは目に見えていた。とはいえ、その当の本人はここにいないので、言われることはないと思う。
 ただ、アリサなら、後で連絡をしてきそうなのが怖い。さすがにありえないとは思うが、天才少女とまでうたわれたアリサであれば、本当に連絡をしてきそうなのが、なんとも言えない。さすがはアリサだと思う。
 が、いまはアリサのことよりも、ヴィヴィオとアインハルトの方が重要だった。時空を超えて、アリサからのツッコミが聞こえてきそうではあるが、いまは置いておく。
「なんとも甘酸っぱいね、あのふたりは」
 やれやれ、と肩を竦めながら、なのはが呆れ顔を浮かべている。呆れてはいるが、その一方でどこか微笑ましそうにふたりを見つめてもいた。が、どこか寂しそうでもある。それが父親としてのものであるのは、結婚してからの、この五年で何度も見て来たものだった。
「寂しそうだね、お父さん?」
 くすくす、と口元を抑えながら笑う。なのはは、言葉を詰まらせた。どうやら図星だったようで、なにも言えなくなってしまったようだった。本当になのはは親バカだな、とフェイトは思った。
「まぁ、私とフェイトちゃんの最初の娘だからね。その子がああしているのを見ていたら、なんか、遠くに行ってしまったなぁと思うのは無理もないでしょう?」
「……そうだね。なんだか距離ができちゃったなぁって思うよ」
 物理的な距離はそう離れていない。しかし精神的な距離はできてしまったように思える。アインハルトとの仲は、まだまだ前途多難ではあるが、ああしているところを見るかぎりは、もう心配はいらないとも思える。あとはヴィヴィオの鈍感がどこまでその邪魔をしてくれるのかがネックではあるが、それはもう時間の問題な気がしてならない。
「もう時間の問題かな?」
「うん。私もそう思う。あとはもうアインちゃんに任せていいんじゃないかな? 私たちが、外野がとやかく言ったところで意味はないだろうし。それに下手をすれば、こじらせてしまう可能性もあるし。ここいらが潮時なんじゃないかな」
「潮時っていうのは、どうかと思うけど」
「じゃあ、引き際ってことで」
「……たしかに、余計なお節介はここら辺にしておいた方がいいかもしれないね」
 なのはが、でしょう、と言ってきた。実際、なのはの言う通り、これ以上は余計なお節介するのは、逆効果になりかねない。昨夜クレアがとびっきりの劇薬を処方してくれたようでもあるし、このあたりで直接の介入はやめておいた方が無難であろう。介入するとしても、当人たちからの相談を受けてからの方がいいだろう。
「まぁ、まだ心配ではあるけれど」
 なのはがぼそり、と呟いた。その言葉には素直に頷かざるを得ない。実際いまのふたりはまだ少し危なっかしいところがある。それも両方ともにだ。
「ヴィヴィオは鈍感すぎるっていうのもあるけれど」
「アインちゃんもアインちゃんで、自分の魅力に無自覚すぎるっていうのも大きいよね。アインちゃんが少し迫るだけで、ヴィヴィオはころりと行きそうな気がするんだけど」
「……なのははすぐにそういう方向に話を持って行きたがるよね。たしかにアインハルトちゃんは魅力的な子ではあるけれど、そういう形で結ばれるのは当人たちにとってもよくないことだと思うよ」
「それはわかっているけどね? でもああもじれったいと、そう言いたくなってしまうもんだよ?」
 なのはが苦笑いをした。ただ言っていることは間違ってはいない。それくらいにヴィヴィオとアインハルトの進展はじれったく思えてしまう。
「でも、まぁ、それも若さゆえのものだと思うけど」
「それはどういう意味で?」
「もちろん、ああして無自覚にストロベリっているのに、ほとんど進展していないってことだよ。あそこまで行ったら、もうほとんどゴール間際な気がするんだけど」
 実際は、まだまだゴールさえも見えていないレべルなんだから、若いっていうのはすごいものだよ。しみじみとなのはが言う。若干目がおよいでいるようにも見えるのは、気のせいではない。人のふり見て、なんとやらということか。
「まぁ、そういう未熟なところを含めても、まだ若いよね、って思うよ」
「それは同感かな。あとはふたりに任せるにしても、まだ年単位でかかりそうだよ」
「まぁ、それも含めての恋愛でしょう。とはいえ、十年はかからないと思うけど」
「私は行ったとしても、七、八年くらいと思う。ただ、ゴールしたら、そこからはすごいことになりそうだけど」
「ああ、まぁ、うん。否定できないね」
 なのはが顔を逸らした。どうにも自分の行いを振り返ってしまったがゆえのものだろう。実際、自分となのはもゴールしてからが速かった。それはもうすごい速さだったとしか言いようがない。もっとも自分の言っているゴールは、恋人になったと言う意味だが、おそらくなのはも同じ意味なのだろう。さすがに結婚してからではないと思う。
「初孫はヴィヴィオとクレア。どっちの子になるのかな?」
「どっちだろう、ってクレアはお嫁にやる気はありません!」
 なのはは一瞬頷きかけたが、すぐに否定してくれた。そういうところはさすがだったが、そちらもある意味時間の問題としか言いようがなかった。
「本当、どうなるのかな?」
 隣でなにかを言い募っているなのはをサラッとスルーしながら、ヴィヴィオとアインハルトを見つめる。ふたりの行く末がどうにか順風満帆になることを祈りながら……。
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テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

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