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DATE: CATEGORY: お嫁本編
 こんばんは、すいもうです。
 さて、四月もそろそろ終わりが見えてきましたね。
 となれば、そろそろゴールデンウィークですか。
 いつもであれば、なにそれ? みたいな感じなんですが、今年はちょっと違うので←笑
 まぁ、それはさておき。
 今回もマヴィオさんですね。
 なんだ、もう答え出かかっているじゃん、と思わせてって感じですね。
 どういうことなのかは、追記にて。
 では、お黄泉ください。


 異彩は、なにを見るのか~揺れる心~ 九十二話「絶叫と心の傷 その十」

 アインハルトさんは笑っていた。
 いつものように笑っている。なのに、どうしてだろう。どうしてその笑顔を見て、胸が騒いでしまったのだろうか。
 そう、胸が騒いでいる。なんというか、落ち着かなかった。悪いことをしてしまったと思えてならない。どうしてそんなことを思うのか。自分でもわからない。ただ、なのはパパとの訓練という名のいじめが原因なのはわかった。
 あの訓練を見て、アインハルトさんに心配をかけてしまったのだろう。心配なんてかけさせるつもりはなかった。むしろアインハルトさんには笑顔でいてほしかった。いまみたいな笑顔ではない。アインハルトさんらしい笑顔を浮かべてほしかった。
 でも結果は真逆になってしまっていた。完全に裏目になってしまっていた。なんてことだ。私はアインハルトさんの笑顔が見たかっただけだったのに。こんな笑顔を見たかったわけじゃない。いつものように、輝くような笑顔を見たかった。
 それがこんな笑顔を見ることになってしまうなんて。私はなんてことをしてしまったのだろう。自分のバカさ加減に呆れてしまう。
 だからと言って、なにを言えばいいのだろうか。謝ってすむことなのだろうか。
 いいや、謝ってすむことじゃない。謝れば、きっとアインハルトさんは許してくれるだろう。けれど私はそんな自分を許すことができない。
 できるわけがなかった。だって、私にとって、アインハルトさんは──。
「……え?」
 いま私はなにを考えただろうか。
 私にとって、なんなのか。なんて思おうとしたのだろうか。というか、私はこの人をどういう目で見ているのだろうか。だってその先に続く言葉なんてそう多くはない。なら続く言葉は自然と限定されていく。
 友達? たしかに友人ではある。いくつか年上の友人。間違ってはいない。そう間違ってはいない。いないのだが、どうしてかうまく呑み込むことができない。
 先輩? たしかに先輩だった。ストライクアーツにおいて、アインハルトさんは私の先輩でもあるし、学年でも先輩だ。本来なら「さん」と呼ぶのではなく、「先輩」と呼ぶべきだった。だけどどうしてか私はアインハルトさんを「先輩」と呼ぶことができない。するべきだと思うのだけど、呼ぶのはいつも「さん」付けだった。それがどうしてなのか、いまいちわからなかった。
 ライバル? これは明らかに違う。敵対しているというわけじゃない。まぁ、ライバル=敵対者というわけではない。ライバルというのは、切磋琢磨する相手のこと。そういう意味では、ライバルと呼んでもいいのかもしれない。もっともライバルというのは、基本的に同格の相手であるのが通説だから、私とアインハルトさんはどう考えても同格とは言えない。だからライバルというのは、ちょっと違う、と思う。そもそもアインハルトさんが、私をそういう目で見てくれているのかもわからないのだし、自称ライバルというものほど、みじめなものもない。だから私とアインハルトさんは間違ってもライバルではないはずだった。
 普通に考えれば、三つのうちのどれかなのだろうけれど、どれもなにか決定的に違っていた。そう、ほんのわずかなものなのだろうけれど、それが欠けている。それが決定的な違いを生み出している、と思う。そしてそれがなんなのかが私にはさっぱりとわからなかった。
「ヴィヴィオさん?」
 アインハルトさんが、不思議そうに私を見つめていた。なんですか、と聞き返すことはたやすい。けれど私はなにも言えなくなってしまっていた。
 自分で思ったこと。その続きが気になってしまって、なにも言えなくなってしまっていた。つまりは、フリーズしていた。自分で思ったことで、フリーズするとか、笑い話にもならなかった。でも実際私はフリーズを起こしていた。
 いったい私はなんと続けようとしていたのだろうか。考えようとすればするほど、わからなくなっていく。私はアインハルトさんをどういう目で見ていたのだろうか、と。わからない。なにもかもがわからなかった。わからないまま、私はリビングの天井を見つめていた。リビングの天井との間に映るアインハルトさんの異彩の瞳を視界に捉えながら。
 いやむしろ、天井を視界に捉えつつ、アインハルトさんの瞳を見つめていたのかもしれない。リビングの天井なんていつでも見られる。なんなら授業が終わって家に帰ってから、リビングのソファーで寝転んでいればいい。けれどアインハルトさんの瞳を間近で見ることは叶わない。だってアインハルトさんに膝枕をしてもらわなければ、こうして見つめることなんて。そこまで考えて、ふと気づいた。
「……いま膝枕してもらっている感じですかね?」
「そうですが?」
 恐る恐ると尋ねると、アインハルトさんは静かに頷いた。むしろそれがなにかという顔をされていた。どうやらガチで膝枕をしてもらっていたようだ。その事実に気付いた瞬間、私の頭は一気に沸騰した……。
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テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

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