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DATE: CATEGORY: お嫁本編
 こんばんは、すいもうです。
 なんだか、四月からのシフトが結構変わるみたいです。
 あんまり変えられるのは嫌なんですけどねぇ←汗
 まぁ、それはさておき。
 今回は、ひゃるとさんです。
 今回からテーマが「惨劇に挑め」ですね←エ
 どういうことなのかが、追記にて。
 では、お黄泉ください。


 異彩は、なにを見るのか~揺れる心~ 六十話「怒れる妹さま side:E」

 クレアさんによるパワハラ(?)を受けながらのお風呂はどうにか終わりを告げた。
 クレアさんは終始楽しそうに笑っていた。笑いながら、パワハラを続けてくれた。この悪魔め、と何度思ったのかわからない、精神的にまったく落ち着かないお風呂なんて、正直ごめんではあった。
 ヴィヴィオさんに恋する限り、この落ち着かないお風呂は、定期的に続けることになるのは目に見えていた。そしてそれを回避する手段が、私にはないこともまた。回避する手段がないとはいえ、裏技のようなものはある。
 だけど、それは同時にヴィヴィオさんへの想いを諦めるということでもあった。そうすれば、ヴィヴィオさんの家にお伺いする機会は減るだろう。お伺いする機会が減るということは、クレアさんとのお風呂もまた減るということだった。つまりは、悪魔から解放されるということと同意義だった。でもそれはヴィヴィオさんへの想いを捨て去るということ。私にはどうあってもこの想いを捨て去ることはできない。それはつまりクレアさんとの、精神的にまったく落ち着かないお風呂をこれからも続けなければならないということだった。
 たしかに私の現状はある意味八方ふさがりのようなものだった。クレアさんに助力をお願いするのも致し方のない部分はある。だからと言って、クレアさんの態度はいかがなものだろうか。どう考えても、クレアさんは私を体のいいおもちゃにしているようにしか見えない。けれど、それを面と向かって言うこともまたできない。言ったところで聞いてくれるわけもないし、そもそもあの迫力の前では、なにも言い返せない。
 結局のところ、私はクレアさんのおもちゃになるしかないという悲しい運命が待っていた。
 いったいどうしてこんなことになったのは、もうわからない。わからないが、少なくとも、その日の苦行ともいえるお風呂は終わりを告げた。あとは心安らかに眠るだけ。そう思いながら、クレアさんと一緒に寝巻にと着替え、お風呂から上がったことを告げにリビングに向かおうとしていた。
「いいおゆだったね、あいんひゃるとおねえちゃん」
「そう、でしたね」
 ニコニコと笑うクレアさんと一緒に手を繋ぎながら、リビングに向かって行く。クレアさんは非常に楽しそうに笑いながら、パジャマに付属されている尻尾を嬉しそうに揺らしていた。
 ちなみにクレアさんの寝巻は、黒猫を模したパジャマだった。デフォルメされた黒猫の口の部分からクレアさんが顔を出しているような姿だった。クレアさんの見目と合わせても非常にかわいらしいデザインだった。そのうえ頭のてっぺんには艶のある黒い猫耳が、お尻のあたりにはこれまた艶やかな長い猫の尻尾が付属していた。そして耳も尻尾もまるで自分の意思があるかのように動いていた。
 はじめ、その寝巻を見たときは、最近のパジャマはここまですごいのか、と思ったものだけど、実際のところは、クレアさんのパジャマはクレアさんのデバイス、というかバリアジャケットのようなものだった。猫が好きなクレアさんの趣味に合わせて、そういう登録にしているようだった。
 クレアさんがパジャマを着ているときは、クレアさんのデバイスであるアリアは、デフォルメされた黒猫の片目になっていた。なにかあるごとに、キラーンと片目が光るので最初はなにごとかと思ったけれど、クレアさんが説明をしてくれて納得できた。デバイスというのは、本当に大変なんだな、とそのときほど、しみじみと思ったことはない。
「あいんひゃるとおねえちゃんのおむねも、そのうちおおきくなるとおもうからあんしんしてね」
「……そうだといいんですけどね」
 少なくとも、成長期によるもので大きくしたい。クレアさんとのお風呂を終えて、私はしみじみと感じていた。もっともそれを言うと、今度はなにをされるのかわかったものではないので、あえてなにも口にはしなかった。
 だが私は、私の隣にいるのが誰なのかをすっかりと失念してしまっていた。
「……なんだか、いまあいんひゃるとおねえちゃんが、「よけいなことをするな」とおもったようなきがするの」
 クレアさんはそう言って、光のない目を私に向けて来る。この子はエスパーかなにかなのか、と叫びたい衝動に駆られる。叫んだところで、無意味なのはわかり切っているけれど、それでもいい。言わせてほしい。このどうしようもない衝動を。どうにかしたかった。
「ねぇ、なんでだまっているの? あいんひゃるとおねえちゃん?」
 自分の中の衝動と闘っている間にも、クレアさんの右手がまっすぐに私の額に向かってくる。すでに人差し指は帯電している。ああ、もうどうしてこの子はこんなにも我慢してくれないのか。そう小一時間ほど問いただしたい気持ちに駆られつつ、どうにかなだめようとした。そのときだった。
「──私は、アインハルトさんであれば、クレアを任せるに足る人だと」
 リビングからヴィヴィオさんの声が聞こえてきたのは。その声と言葉にクレアさんの手がぴたりと止まった。同時に、もともと光のなかった目が、さらなる闇に彩られてしまった……。
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テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

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