こんばんは、すいもうです。
なんか、最近は語ることがそうないので、なにを書こうかなと考えることが多いです←苦笑
まぁ、人生をわりと楽しんでいるので、まったく楽しみがないというわけではないんですけどね←笑
まぁ、それはさておきです。
今回は、双子のお姉ちゃんですね。
そして、ラストの方で、あるセリフが飛び出します。
どういうことなのかは、追記にて。
では、お黄泉ください。
父が駆け抜けてくる。
おおよそ、信じられないことだった。
すでに、道は当初の半分以下になっている。
人ひとりが飛ぶのがやっとなくらいの大きさにまで縮んでしまっている。
そんな道の中に、わざわざ飛び込んできた。
正直、信じれない。
信じられるわけがない。
もっと言えば、気は確かかと言いたかった。
当初の半分以下の道。
それがどういうことなのか、父は、高町なのははわかっているのだろうか。
帰還することさえ、難しい。
いや、絶望的と言ってもいいだろう。
もともと、アルハザードへと帰ることは、難しいことだった。
当初の大きさであっても、難しかった。
それが、いまはその半分以下だ。
もう難しいなんてレベルじゃない。
絶望としか言いようがない。
なのに、なぜ、父はいまここにいるのだろうか。
それが、セレナにはわからなかった。
「どうして、お父さんが」
「簡単なことだよ、セレナ」
母が、くすり、と笑いながら言う。
簡単なこととはどういうことだろうか。
そんなにも簡単な理由があるのだろうか。
そんな簡単な理由で、父はわざわざ死地へと赴いたのか。
どうして、そんなことができるのか。セレナにはやはり理解できない。
とはいえ、母が簡単と言っても、もしかしたら、複雑な事情があるのかもしれない。
母はあえて、複雑な事情を簡単なことだと言っただけなのかもしれない。
気休めみたいなものを母は言っただけ。そうセレナは解釈しようとした。
「お父さんは、カッコつけ屋さんだから」
「は?」
「だから、お父さんは、お母さんにカッコつけたいだけなんだよ」
母はニコニコと笑いながら、そんなおかしなことを口にしてくれた。
だからと言って、はい、そうですか、と頷けることではなかった。
「なにを言っているの? お母さん。そんなバカな理由が」
「そうだね。おバカさんな理由だよ。でも」
なのはには、お父さんにはそれで十分なんだ。お父さんは、いつもいつもそうしてお母さんの心を奪う人だから。
母は、頬をほんのりと染めて、前を見やる。
そのまなざしにあるのは、父への、高町なのはへの深い愛情だった。
こういう状況でなければ、妬けてしまいそうになるくらいに。
だが、いまはそういうことを言っている場合ではなかった。
「わけわかんない」
「そうだね。でも、セレナにもいつかわかる日が来るよ。海よりも深く愛せて、その幸せを見守りたい人と巡り会えればね」
母の言葉は、どこか母らしくないものだった。誰かの受け売りなのかもしれない。しかし、悪い言葉ではなかった。むしろ、好ましいと思える言葉だった。
「フェイトちゃん!」
父が叫んだ。
その手には、蒼い宝石が握られていた。
「セレナ。ちゃんと掴まっていてね」
母の言葉に慌てて頷くと、母はバルディッシュのコアから蒼の宝石を取り出し、手のひらに乗せていた。
「行くよ、フェイトちゃん、セレナ」
父が目の前にまでたどり着いたとき、父と母の手の中にあった宝石が、ジュエルシードが強い光を放った……。
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テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学
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