こんにちは、すいもうです。さてさて、第十四話をUPします。では、お黄泉ください。
なのは様外伝〜隣り歩く君〜 第十四話「呼び方」
──それは一つの覚悟でした。大好きなあなたと寄り添って歩むための覚悟。「昔の私たち」それはとても言い辛くて同時に間違っている呼び方でもありました。だから私たちは決めることにした。私たちの呼び方を決めることにしたのでした……。
こんにちは、フェイト・T・H・高町です。
あれから、私たちははやての話を聞きました。そして彼女が話してくれたあの日の──「オーバーゲート」を封印した日のこと。それは私たちにとって驚きの内容でした。
だって私となのはの記憶が書き換えられているなんて思ってもなかったから。だから私となのはは 純粋に驚きました。
そして同時に感謝をしました。……私たちの記憶が書き換えられていることを。仲違いをしていたことを。それらを秘密にしていてくれた皆に大きな感謝を抱いたのです。
それは皆が秘密にしていてくれたから私となのははこうして一緒にいられると思うから。もし、皆が秘密にしていてくれなかったら私となのははこうして一緒にいないかもしれないと思ったからでした。
だって、はやての話では私となのはは相当根の深い問題を抱えていた。その問題のせいで私たちは別れていたかもしれない。……寄り添って歩めていなかったかもしれない。
だから私は感謝をしたのです。……私たちの未来を応援してくれた心優しい友人たちに。言葉では言い尽くせないほどに大きな感謝を抱いたのでした。そしてそれはきっとなのはも同じだと思います。
だって彼女はとても優しい笑顔を浮かべているのです。はやてとシグナム。そして他のヴォルケンリッターの皆に優しく微笑んでいるのですから。
だからなのはも私も同じ気持ちを抱いてくれている。……はやてたちに大きな感謝を抱いている。そう思えるんです。だからこそ、私はこの言葉を言わなくてはいけない。……私たちを祝福してくれていた大事な友人たちに向けた、たった一つの言葉を。私は口にしなくてはならないんです。
「はやて」
「ん?」
「……ありがとう」
「……気にせんでええよ」
そう言ってはやては朗らかに笑いました。私はその笑顔に、その言葉に、そして何よりも私となのはを心配してくれていたその優しさに感謝しながら「ありがとう」と呟きました。
するとはやては「どういたしまして」と返してくれました。それから彼女は私となのはから視線を外して昔の私たちを見遣りました。そして視線を彼女達に固定させたままこう言いました。
「それであの子たち、どないするんや?」
「どうするって……元の時代に帰すだけだよ」
「あんなぁ、あたしが言いたいんはそんな当たり前のことやなくて。……あの子達の呼び方や」
なのはの言葉にはやては少し呆れた風に返しました。私となのはは声を揃えて「呼び方?」と首を傾げました。するとはやては「そや」と言ってからこう口にしました。
「元の時代に帰すってゆうてもどうしたら帰せるのかわからない。ちゅーことはいつ帰せるかもわからんってことや。……そないな状態やから呼び方の一つは決めておかんとなにかと不便やろ」
はやての言葉に私たちは「そうだね」と頷きました。確かに元の時代に帰せる方法がわからない今いつまでも「昔の〜」と呼ぶのは不便だった。それ以上に二人には失礼でした。
だからはやての「呼び方を決める」というのもいいかもしれないと私たちは思ったのです。それから私たちは昔の私たちの呼び方に付いて話し合いました。
そして三十分後。「よっしゃ!」とはやては叫びながら立ち上がるとリビングの隅でヴィヴィオとリィン、アギトと一緒に話をしていた二人に視線を向けてこう言いました。
「ちっちゃいなのはちゃんは「なのちゃん」でちっちゃいフェイトちゃんは「テッサちゃん」で決まりや」
それからはやては昔の私たちを──テッサたちを呼びました。そして二人の正式な呼び方を伝えました。すると二人は声を揃えて「ありがとうございます」と口にしました。そしてお互いを見つめ合いながら──
「これからもよろしくね、テッサちゃん♪」
「う、うん。よろしくね。その、な、なのちゃん……」
互いの新しい呼び方を言い合ったのです。私たちはそんな二人のやり取りを微笑ましく思いながらしばらくの間見つめたのでした……。
つづきます
はい、以上です。……さきに言っておきますが「某大佐殿」は関係ないです(マテ ホントウデスヨ? さて、それはともかくですが、次かその次かで唐突な「大人の時間」到来かもしれません(エ
本来は「外伝」シリーズでは「大人の時間」を書く気はないんですけど、もしかしたら書く可能性があります。ゆえに今のうちにお覚悟を。というところで今日はこの辺で。では、また。
テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学
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